個展「降り落ちるものを」

2016
 

—バケツに氷が張ること。降り落ちる雪が雨に変わること。夜に沈丁花の匂いを嗅ぐこと。白木蓮が咲くこと。廃番になったもう手に入らない画材で絵を描くこと。 土地を移動することと同じで、それまで馴染んでいた空気が変わるため、季節が変わる時期は身の回りの環境それ自体への気づきが多くなる。その空気は予兆と喪失をはらんでいて、生み出されるものと消え去っていくものの絶え間ない流れが色濃くなるその場所で、世界のその確かさを、あるいは不確かさを、確認する。   (展覧会に寄せたテキストより)